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時間がかかることもあるパニック障害の治療期間。どのような過ごし方が治療によい影響を与えるのでしょうか?

 

やっていいこと、ダメなことなど迷ってしまいがちな治療中の行動について考えます。根気が必要なパニック障害の治療ですが、日常的に治療にプラスになる行動をすることで少しずつ前に進んでいけるのです。

 

そんな治療中の正しい過ごし方とはどのようなものでしょうか?

 

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パニック障害の治療はどのように進むの?

パニック障害,治療,過ごし方パニック障害の治療期間の過ごし方について説明する前に、パニック障害をどのように治療していくのか、その治療の進め方についてご説明しましょう。

 

まず、パニック障害が疑われる状態で病院にかかり「パニック障害」であると診断されたとします。そこから治療が始まるわけですが、まずは発作を抑えることを中心に治療を行っていきます。

 

発作を抑えるには、薬による治療(薬物療法)がメインになります。はじめて心療内科や精神科などで薬をもらう方の場合、精神科などで扱う薬に怖いイメージを持たれている方もいるでしょう。しかし、実際のところは普通のお薬と変わりありません。

 

市販されている薬も風邪をひいたりして病院でもらうお薬も、用法や用量を守らなければ当然害になりますし、副作用もあります。それと同じことですので、心配しすぎず、不安なことがあればどんどん質問したりして治療を進めていきましょう。

 

そして、発作を抑えるのと同時に認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)を行う場合もあります。認知行動療法というのは、考え方を修正して、行動も治していこうという治療です。

 

「認知行動療法をやりますよ」と言われないことも多く、医師との会話の中で自分で考え方の問題に気が付かせるようにしてくれたり、必要があれば苦手になってしまっていた場所や行動などに少しずつの負荷から挑戦していくといった内容の場合もあります。

 

パニック障害の場合、最初に発作が起きてしまうのは誰のせいでもありませんし、考え方が悪いなどということはありません。でも、発作を繰り返すうちに起こる「予期不安(よきふあん)」や「広場恐怖(ひろばきょうふ)」などは発作の恐怖によって身についてしまった考え方の一種です。

 

これらが治らないとなかなか日常生活を取り戻すことが難しいので、薬物療法と合わせて考え方を少しずつ修正していくという治療を行います。

 

参考:パニック障害で仕事を休職してた時にいち早く復帰するには?

 

そして、発作が一定の期間起こらなくなり、苦手に感じるようになったものも問題なくクリアできるようになると「寛解」といって症状が落ち着いたということになり、これが事実上の完治といえるでしょう。

 

このような流れでパニック障害の治療は進んでいきます。

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過ごし方でやっていいこと、ダメなことは?

パニック障害,治療,過ごし方パニック障害の治療中にぜひやっておきたいのが、生活習慣を整えることです。パニック障害の場合、長引くとうつ状態になったり、うつ病も併発することがあります。また、パニック障害の引き金になりやすいのがセロトニンの不足も一因と考えられているのです。

 

夜型の日光を浴びない生活はそのようなセロトニンの不足を招きやすくなります。一定のリズムでの運動はセロトニンを増やしてくれるので、朝起きて15分程度歩くなどの習慣がつけられれば理想的です。

 

今まで運動の習慣が全くなかった場合、15分でも長いと感じるかもしれません。できれば15分以上続けた方がセロトニンがしっかりと分泌されるのですが、まずはもっと少ない時間から始めて達成感を味わうのがおすすめです。

 

また、食事にも気を付けましょう。とくに一人暮らしの方の場合、食事を簡単に済ませてしまうことによって栄養素が炭水化物中心に偏りがちです。しかし、発作を起きにくくすることにも関係するセロトニンはタンパク質によって作られます。

 

しかも、必須アミノ酸といって人体の中で合成できない、つまり食べ物からしか摂れないアミノ酸であるトリプトファンという成分が関係しています。

 

おすすめの行動としては、

 

  • 朝の光を浴びる
  • 15分程度ウォーキングなどをする
  • 牛乳・納豆・豆腐などの食品を摂る

 

これらが挙げられます。今日からでも意識してみましょう。

 

反対にダメなことは何かあるのでしょうか?

 

パニック障害の治療をしているときにしない方がいいことは、

 

  • カフェイン入りの飲み物を飲む
  • たばこを吸う・副流煙を吸う
  • お酒を飲む
  • 緊張やプレッシャーを強く感じる行動をする

 

このような行動です。カフェイン・たばこ・アルコールなどは発作を引き起こしやすくなりますし、特にアルコールはお薬を飲んでいる場合に相性がよくありません。この3つは控えるようにしましょう。

 

なかなかやめられない、やめると辛いという場合は依存している恐れもありますので、そのことも正直に医師に相談してくださいね。

 

人間が生きていくうえで緊張やプレッシャーを感じるのは仕方がありませんが、パニック障害の発作が頻繁に起きている状況下ではなるべく避けましょう。今は発作をまず抑えていくことが治療上必要です。

 

参考:パニック障害の初期症状は何?セルフチェックの方法はあるの?

 

発作がおさまってから次の段階に進めると考えて、焦らずに治療にのぞみましょう。

 

まとめ

パニック障害の治療は、発作を抑えることと考え方の修正・行動の修正を中心に行っていきます。

 

治療期間中の正しい過ごし方としては、

 

  • 規則正しい生活をすること
  • タンパク質をしっかりと含む食事をすること
  • 運動を生活に取り入れること
  • カフェイン・たばこ・アルコールを避けること
  • 自己判断で無理はしないこと

 

この5つを覚えておくとよいでしょう。

 

時間がかかっても発作を起きにくくしていくことは可能です。日常生活から治療のプラスになる生活を心がけましょう。

 

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